湘南医療大学専攻科の倍率・過去問・試験科目・面接を徹底解説|公衆衛生看護学専攻・助産学専攻

湘南医療大学専攻科には、保健師国家試験受験資格を取得する公衆衛生看護学専攻と、助産師国家試験受験資格を取得する助産学専攻があります。どちらも修業年限は1年間で、横浜山手キャンパスを拠点として専門教育と臨地実習を行います。
2026年度入試では、公衆衛生看護学専攻に62名、助産学専攻に56名が志願しました。合格者はそれぞれ20名、15名であるため、単純計算では公衆衛生看護学専攻が3.1倍、助産学専攻が約3.7倍です。開設初年度には定員を満たさなかった専攻科ですが、その後は志願者が急増しており、現在は決して「新設だから受かりやすい学校」ではありません。
入試は、両専攻とも看護学一般・専門基礎の学科試験と個人面接です。出願時には800~1,000字の志望理由書も提出します。大学は過去問を公開しておらず、試験当日も問題用紙を持ち帰れないため、募集要項に書かれた科目名だけでは、実際の問題構成や出題の深さまで把握できません。
本記事では、最新の募集要項、入試実績、教育内容、国家試験結果に加え、過去の受験生から得られた情報を踏まえて、湘南医療大学専攻科の入試を詳しく解説します。
湘南医療大学専攻科とは
湘南医療大学専攻科は2022年4月に開設されました。
公衆衛生看護学専攻は、地域や集団の健康課題を把握し、保健・医療・福祉の関係機関と協働しながら、公衆衛生看護活動を展開できる保健師を養成する課程です。
助産学専攻は、産科医療の高度化・多様化に対応し、妊娠・分娩・産褥・新生児期の助産ケアだけでなく、地域母子保健や女性の生涯にわたる健康を支援できる助産師の養成を目的としています。
両専攻とも、看護学の基礎教育を終えた人が1年間で専門職資格を目指す課程です。講義を受けて国家試験対策を行うだけではなく、前期の早い段階から演習や実習準備が始まり、限られた期間に専門科目、臨地実習、研究、国家試験対策を並行して進めます。
公衆衛生看護学専攻
入学定員は20名、修了に必要な単位は33単位です。
修了すると、保健師国家試験受験資格を取得できます。保健師免許の交付後には、第一種衛生管理者免許を申請できます。
助産学専攻
入学定員は15名、修了に必要な単位は33単位です。
修了すると、助産師国家試験受験資格に加え、新生児蘇生法(NCPR)Aコース、受胎調節実地指導員指定申請資格を取得できます。
湘南医療大学専攻科の倍率
2026年度入試の結果は次のとおりです。
公衆衛生看護学専攻
入学定員20名、志願者62名、合格者20名、入学者20名でした。志願者数を合格者数で割ると3.1倍です。
助産学専攻
入学定員15名、志願者56名、合格者15名、入学者15名でした。倍率は約3.73倍です。
この数字には一般入試だけでなく、学内推薦入試も含まれます。大学は区分別の志願者数と合格者数を公表していないため、外部から一般入試を受けた人だけの倍率は算出できません。
募集人数も「一般入試と学内推薦入試の合計」です。したがって、外部受験生に対して公衆衛生看護学専攻20枠、助産学専攻15枠がそのまま用意されているわけではありません。湘南医療大学看護学科から進学する学内推薦者が含まれるため、外部一般受験生が実際に競う枠は定員より少なくなります。
開設当初より難易度が大幅に上がっている
専攻科全体の志願者数は、2022年度が31名、2023年度が105名、2024年度が171名でした。
2022年度は定員35名に対して志願者31名で、入学者は公衆衛生看護学専攻13名、助産学専攻14名でした。一方、2023年度以降は両専攻とも定員を満たしており、2024年度には専攻科全体で171名が志願しています。
新設初年度の情報だけを見ると、受験しやすい学校に感じるかもしれません。しかし、その後は認知度が上がり、首都圏で保健師・助産師資格を1年間で取得できる課程として志願者が急増しました。
現在の湘南医療大学専攻科は、
開設から日が浅いが、すでに3倍を超える競争が生じている人気校
と考えるのが正確です。
入試日程
最新の一般入試では、出願期間が2026年8月17日から8月28日、試験日は9月6日、結果発表は9月9日です。
入試当日は9時から受付が始まり、学科試験は10時から11時までの60分間、その後に個人面接が順次実施されます。
入試会場は、専攻科の授業を行う横浜山手キャンパスではなく、湘南医療大学東戸塚キャンパスです。
専攻科は過去に複数回の追加募集を行ったことがありますが、最新入試では一般入試の日程は1回のみです。定員が埋まらなかった創設初年度と、現在の高倍率化した入試を混同してはいけません。
試験科目は両専攻共通
公衆衛生看護学専攻と助産学専攻の試験科目は共通です。
学科試験:看護学一般・専門基礎
面接試験:個人面接
試験時間は60分です。
英語試験はありません。TOEFLやTOEICなどの外部英語試験も求められていません。
また、現在の募集要項には、独立した小論文試験は記載されていません。開設時の古い案内には小論文を含む選抜方法が掲載されていますが、最新の選抜は看護学一般・専門基礎と個人面接です。
ただし、出願時には800~1,000字の志望理由書を提出します。小論文試験がないから文章力を評価されないのではなく、論理的に考えて表現する力は志望理由書と面接で確認されます。
「看護学一般・専門基礎」は何が出るのか
大学公式サイトには、看護学一般・専門基礎から出題すると記載されていますが、専攻ごとの詳細な範囲は示されていません。
過去問も非公開です。
さらに、試験問題と解答用紙は試験終了後にすべて回収され、受験生は問題を持ち帰れません。大学へ問い合わせても過去問題の閲覧はできないと明記されています。
そのため、湘南医療大学の筆記対策で最も危険なのは、
助産学専攻だから母性看護学だけを勉強する
公衆衛生看護学専攻だから公衆衛生看護学だけを勉強する
という準備です。
試験科目は「看護学一般・専門基礎」です。看護師国家試験で学ぶ基礎看護、成人、老年、小児、母性、精神、在宅、地域・公衆衛生、関係法規、社会保障、統計、計算問題など、看護基礎教育全体が対象になり得ます。
そのうえで、志望する専攻へつながる専門基礎を深めなければなりません。
公衆衛生看護学専攻で重要になる領域
公衆衛生看護学専攻では、個人の疾患だけを見るのではなく、家族、集団、地域を対象として健康課題を把握する視点が必要です。
健康日本21、地域保健法、母子保健法、感染症法、介護保険法、特定健康診査、保健所・市町村保健センターの役割などを、用語として覚えるだけでは不十分です。
疫学では、罹患率、有病率、死亡率、相対危険、オッズ比、感度・特異度などの意味と計算を理解する必要があります。保健統計では、人口動態統計、出生、死亡、死因、健康寿命など、最新値だけでなく指標の定義を区別しなければなりません。
入学後は、疫学、保健統計学、保健医療福祉行政論、公衆衛生看護活動論、健康危機管理、地域診断、保健指導、家庭訪問、地域活動特別演習などを学びます。入試では、これらの専門教育へ進むための看護・公衆衛生の基礎が確認されると考えるべきです。
助産学専攻で重要になる領域
助産学専攻では、妊娠・分娩・産褥・新生児期の正常経過だけでなく、正常からの逸脱を見抜くための知識が必要です。
妊娠週数、胎児発育、妊婦健康診査、妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、胎児心拍数、分娩進行、産科出血、子宮復古、乳汁分泌、新生児の呼吸・循環・体温・黄疸・低血糖などを、ばらばらに暗記するのではなく、解剖生理と病態生理から理解しなければなりません。
入学後は、助産診断・技術学、地域母子保健、助産管理、継続事例実習、分娩介助実習などを33単位で履修します。助産学実習Ⅰ・Ⅱは夏から秋にかけて長期間組まれており、入学後すぐに専門教育へ移行できる基礎学力が必要です。
過去問と受験報告
湘南医療大学は、専攻科の過去問を公開していません。
インターネットで調べている方はご注意を。
ネット情報の中には、大学の学部入試と専攻科入試、公衆衛生看護学専攻と助産学専攻、開設時の旧試験方式と現在の試験方式が混在しているものもあります。
とりわけ注意が必要なのは、古い情報にある「小論文」です。設置当初の紹介では学力試験、小論文、面接による選抜とされていましたが、最新の募集要項では小論文は独立科目から外れています。
当スクールでは、湘南医療大学専攻科を受験した過去の受験生から寄せられた情報を基に、筆記試験の出題分野、問題形式、面接の流れを整理しています。
大学が過去問を公開せず、問題用紙も回収する学校では、正確な受験報告を年度ごとに蓄積しているかどうかが、対策の精度を大きく左右します。
志望理由書は800~1,000字
出願時には、800~1,000字以内の志望理由書を提出します。
公衆衛生看護学専攻と助産学専攻では、求められる専門職像が異なります。しかし、どちらの志望理由書でも、
資格を取りたい理由
湘南医療大学を選ぶ理由
これまでの看護実習・臨床経験
入学後に学びたいこと
修了後にどのように社会へ貢献するか
を一つの流れとして書く必要があります。
「保健師として地域に貢献したい」「助産師として母子に寄り添いたい」という抽象的な表現だけでは、1,000字近い文章を支えられません。
看護実習や臨床で観察した具体的な場面を起点として、どの情報を収集し、どのようにアセスメントし、看護師として関わる中で何を課題と感じたのかを説明する必要があります。
公衆衛生看護学専攻の志望理由
公衆衛生看護学専攻では、個人への看護経験を、家族・集団・地域の健康課題へ広げる視点が重要です。
退院後の生活、疾病予防、健康格差、社会的孤立、虐待、母子保健、生活習慣病、精神保健、感染症など、臨床で経験した課題が地域でどのように予防・支援されるべきかを考えます。
病院内での看護だけでは解決できなかった課題を、なぜ保健師として扱いたいのか。その課題を地域診断、家庭訪問、健康教育、施策化へどうつなげたいのかが志望理由の核になります。
助産学専攻の志望理由
助産学専攻では、出産への感動や「寄り添いたい」という感情だけでなく、助産師としてどのような判断を担いたいのかを示す必要があります。
妊娠期から産褥・新生児期まで母体と児を一体として捉え、胎盤循環、胎児発育、分娩進行、母体の生理的変化、新生児の子宮外生活への適応を根拠に判断することが助産実践の中心です。
実習や臨床で経験した場面を、観察、アセスメント、介入、振り返りまで具体化し、看護師としての経験を助産学の学びへつなげる必要があります。
個人面接
面接は個人面接です。
大学は面接時間や面接官数、質問内容を公表していません。過去の受験報告では、志望理由、大学を選んだ理由、看護実習・臨床経験、自己の強みと課題、1年間の修学環境、卒業後の進路などが、受験生の背景に応じて確認されています。
面接では、提出した志望理由書と成績証明書を基に質問できます。
800~1,000字の志望理由書に書いた内容について、「なぜそう考えたのか」「具体的にどのような場面だったのか」「湘南医療大学でなければならない理由は何か」と掘り下げられたときに、一貫して説明できなければなりません。
公衆衛生看護学専攻では、地域への関心、多様な人々との協働、論理的思考、社会貢献への意思が重視されています。
助産学専攻では、看護基礎能力、主体的に学ぶ態度、論理的思考、コミュニケーション能力、助産師としての資質が求められています。
出願資格
出願には、看護師免許を有するか、看護師国家試験受験資格を取得済みまたは取得見込みであることに加え、大学卒業、学士取得、指定された4年制以上の専修学校専門課程修了などの学歴要件を満たす必要があります。
助産学専攻は女性のみが対象です。
3年制看護専門学校を卒業して看護師免許を取得しただけでは、出願資格を満たさない可能性があります。募集要項には、大学卒業と同等とする一般的な個別入学資格審査の規定が掲載されていないため、専門学校卒業者は自分の課程が文部科学大臣指定の4年制専門課程に該当するか、早めに確認しなければなりません。
学費
公衆衛生看護学専攻の学費は、入学金25万円、授業料100万円で、1年間の合計は125万円です。
助産学専攻は、入学金25万円、授業料150万円で、合計175万円です。
このほか、教科書、白衣、保険料、実習先への交通費などが必要です。実習先は主に神奈川県と東京都にあり、配置によって交通費の負担が変わります。
公衆衛生看護学専攻と助産学専攻で50万円の差があるのは、助産学専攻では分娩介助を含む実習や演習に多くの教育資源を要するためと考えられます。
国家試験合格率
2026年3月発表の国家試験では、公衆衛生看護学専攻の保健師国家試験合格率が95.0%、助産学専攻の助産師国家試験合格率が100%でした。
助産師国家試験は、専攻科開設から4年連続で合格率100%です。(湘南医療大学)
保健師国家試験では20名中19名が合格しており、全国平均87.1%を上回っています。一方、資格取得課程である以上、入学すれば自動的に合格できるわけではありません。
1年間で33単位の必修科目と実習を修了しながら国家試験対策を進めるため、入学前から看護学の基礎を固めておく必要があります。
湘南医療大学専攻科は穴場なのか
現在の倍率を見る限り、明確な穴場とはいえません。
公衆衛生看護学専攻は3.1倍、助産学専攻は約3.7倍です。しかも、この定員には学内推薦者が含まれます。
ただし、東京都立大学助産学専攻科のように10倍前後となる学校と比べれば、現実的に狙える倍率です。
入試も看護学一般・専門基礎と個人面接に絞られており、英語試験はありません。十分な看護基礎学力があり、志望理由書と面接を学校に合わせて仕上げられる受験生にとっては、首都圏の有力な進学先です。
評価をまとめると、次のようになります。
公衆衛生看護学専攻
20名募集と保健師養成課程として比較的大きな枠がありますが、志願者は60名を超えています。保健師学校としては競争のある人気校です。
助産学専攻
15名募集で倍率は4倍に近く、過去問非公開です。最難関ではありませんが、母性看護だけの対策や一般的な面接回答で通過できる学校ではありません。
湘南医療大学専攻科を本気で目指す方へ
湘南医療大学の入試では、過去問が公開されていません。問題用紙も試験終了後に回収されます。
募集要項から分かるのは「看護学一般・専門基礎」という範囲だけで、どの領域が何問出るのか、選択式と記述式がどのように構成されるのか、面接で何を掘り下げられるのかまでは分かりません。
当スクールでは、湘南医療大学専攻科を受験した過去の受験生から寄せられた報告を基に、筆記試験の出題内容、問題形式、面接質問を年度ごとに整理しています。
公衆衛生看護学専攻では、看護学全般に加え、地域看護、公衆衛生、疫学、保健統計、関係法規を含めて対策します。
助産学専攻では、看護学全般を確認したうえで、母性看護、新生児、解剖生理、病態生理、母子保健、関係法規を助産師学校入試の水準まで引き上げます。
さらに、800~1,000字の志望理由書と個人面接を別々に作るのではなく、受験生の実習・臨床経験、志望理由、将来像を一つの筋道として仕上げます。
湘南医療大学専攻科の合格を本気で目指す方は、NSオンラインスクールの保健師学科対策、助産師学科対策、願書対策、面接対策をご確認ください。
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よくある質問
湘南医療大学専攻科の募集人数は何名ですか?
公衆衛生看護学専攻は20名、助産学専攻は15名です。一般入試と学内推薦入試を合わせた人数です。
倍率は何倍ですか?
2026年度は、公衆衛生看護学専攻が62名志願・20名合格で3.1倍、助産学専攻が56名志願・15名合格で約3.7倍でした。
入試科目は何ですか?
看護学一般・専門基礎の学科試験と個人面接です。学科試験は60分間です。
英語試験はありますか?
ありません。TOEFLやTOEICの提出も求められていません。
小論文はありますか?
最新入試では、独立した小論文試験はありません。ただし、800~1,000字の志望理由書を出願時に提出します。
過去問は公開されていますか?
公開されていません。試験問題も当日に回収され、持ち帰ることはできません。
公衆衛生看護学専攻と助産学専攻で問題は違いますか?
募集要項上は、どちらも「看護学一般・専門基礎」とされています。専攻別に問題が異なるか、共通問題に専攻別問題が含まれるかは大学から公表されていません。
3年制看護専門学校卒業者は受験できますか?
看護師免許だけでは出願できない可能性があります。大学卒業、学士取得、指定された4年制専門課程修了などの要件を確認してください。
学費はいくらですか?
公衆衛生看護学専攻は1年間で125万円、助産学専攻は175万円です。教材費、白衣、保険料、実習交通費は別途必要です。
湘南医療大学専攻科は穴場ですか?
開設当初より志願者が大幅に増えており、現在は3~4倍程度です。極端な最難関校ではありませんが、簡単な穴場校とはいえません。
まとめ
湘南医療大学専攻科は、横浜山手キャンパスに設置された1年制の保健師・助産師養成課程です。
公衆衛生看護学専攻は20名、助産学専攻は15名を募集しています。
2026年度入試では、公衆衛生看護学専攻に62名、助産学専攻に56名が志願し、倍率はそれぞれ3.1倍、約3.7倍でした。
入試は看護学一般・専門基礎の60分間の学科試験と個人面接です。出願時には800~1,000字の志望理由書を提出します。
過去問は公開されておらず、問題用紙も持ち帰れません。学科名だけを見て、公衆衛生看護学または母性看護学だけを準備するのではなく、看護学全般を固めたうえで、専攻ごとの専門基礎を深める必要があります。
湘南医療大学専攻科は、開設当初の受験しやすい状況から、首都圏で3倍を超える人気校へ変化しました。資格への憧れだけでなく、看護実習・臨床経験を専門職としての課題意識へ変換し、学科試験、志望理由書、面接を一貫して準備できるかが合否を左右します。
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主な確認資料
湘南医療大学「専攻科学生募集要項」「専攻科紹介」「入学者数・志願者数」「専攻科学生便覧」「自己点検・評価書」を中心に確認しました。公開されている個人ブログ、受験報告、SNS投稿についても検索しましたが、年度や試験区分を確認できない内容は事実として採用していません。
