亀田医療技術専門学校助産学科の小論文で落ちる人には共通点がある。800字のアセスメント型小論文で本当に見られているもの

亀田医療技術専門学校助産学科では、800字で論述するアセスメント型小論文が出題されることがあります。
受験生は過去問を見ると、「医学知識が難しい」「国家試験レベルだ」と感じるかもしれません。
しかし、私が添削していて毎年感じるのは、落ちる受験生は知識不足だけで落ちているわけではないということです。
むしろ、その前の段階で答案そのものが崩れている人が非常に多いのです。
ここで一つ考えてみてください。
症例が与えられたとき、あなたは最初に何を考えますか。
「どんな支援を書けばいいのだろう」
「助産診断を書けばいいのかな」
「知識をたくさん書いたほうが評価されるのでは」
この発想になった時点で、すでに危険信号が点灯しています。
アセスメントとは「思いついたことを書く作業」ではない
アセスメントとは、頭に浮かんだことを順番に並べる作業ではありません。
まず症例から必要な情報を整理する。
正常なのか。
逸脱しているのか。
どの情報が問題を示しているのか。
その異常は、解剖学・生理学・病態生理学からどのように説明できるのか。
さらに、その背景にはどのようなリスク因子が存在するのか。
ここまで整理して初めて助産診断や支援へ進みます。
つまり、支援は最後に出てくる結果です。
ところが多くの受験生は、最初から支援だけを書き始めます。
だから文章全体が薄くなります。
「寄り添う」だけでは医学的答案にならない
受験生が最も多く書く言葉があります。
「寄り添う」
「不安を軽減する」
「安心して出産できるよう支援する」
もちろん現場では大切な姿勢です。
しかし、小論文では、その一文だけを書いても評価されません。
なぜその支援が必要なのか。
その支援によって何が改善すると考えたのか。
医学的根拠は何か。
病態生理との関係はどう説明できるのか。
そこまで書けなければ、単なるスローガンで終わります。
リスク因子を考えない答案は途中で止まる
アセスメント型小論文では、情報を読むだけでは不十分です。
「だから何なのか」
まで考えなければなりません。
例えば血圧。
体重。
既往歴。
妊娠経過。
分娩歴。
検査データ。
これらを一つずつ眺めても意味はありません。
それぞれの情報を関連づけ、
今後どのような状態へ進行する可能性があるのか。
その可能性を下げるために何を優先すべきなのか。
この思考過程を書ける受験生は決して多くありません。
助産診断を書けない人は「問題」を理解していない
支援方法ばかり考えてしまう人ほど、助産診断が曖昧になります。
問題が曖昧なのに、具体的な支援だけ書こうとしてしまうからです。
まず何が問題なのか。
なぜ問題なのか。
その問題を判断した根拠は何か。
ここが明確になれば、支援は自然と具体的になります。
逆に診断が曖昧な答案ほど、
「観察します」
「説明します」
「寄り添います」
だけで終わってしまいます。
実は最も多い減点理由は文章の基礎ルール
ここは毎年、本当にもったいないと思います。
医学知識以前に、
設問へ正確に答えていない。
主語と述語が一致していない。
一文が長すぎる。
「〜と考える」「〜と考えられる」を何度も繰り返している。
一つの段落で話題が何度も変わる。
起承転結ではなく、思いつきを並べている。
こうした文章の基礎だけで大きく減点される答案が少なくありません。
受験生は内容ばかり気にします。
しかし採点者は、まず文章として成立しているかを見ています。
土台が崩れている答案では、どれほど知識を書いても十分には伝わりません。
だから私は、小論文添削でも最初に基礎ルールと構成を徹底的に確認します。
その上で、医学的推論、アセスメント、助産診断、支援方法という順番で組み立てていきます。
小論文だけを対策しても合格には近づかない
さらに勘違いしている受験生が多いことがあります。
小論文だけ練習すれば良いと思っていることです。
しかし、願書で書いた看護観。
志望理由。
自己PR。
面接で話す内容。
これらが小論文と矛盾していれば、試験全体として一貫性が失われます。
私は願書、小論文、面接を別々には考えていません。
一つの受験戦略として組み立てています。
だから受講生一人ひとりで内容は全く違います。
100人いれば100通りです。
テンプレートもありません。
「この書き方なら受かる」という魔法の文章もありません。
あるのは、その人自身の経験を整理し、医学的根拠と論理的な文章構成を組み合わせながら、他の受験生と差別化できる答案へ仕上げていく作業だけです。
亀田医療技術専門学校助産学科の小論文は、単なる作文試験ではありません。
医学的推論力と文章構成力、その両方が問われる試験です。
だからこそ、テーマ予想や例文の暗記だけでは対応できません。
基礎ルール、構成、医学的根拠、助産診断、支援方法までを一つの流れとして組み立てられる受験生ほど、本番でも安定した答案を書けるようになると私は考えています。
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