【都立看護専門学校 社会人入試】1200字のクソ小論文を徹底解剖|学校・予備校のど素人添削では絶対に見抜けない減点ポイント/面接 願書 過去問 倍率 説明会【本物の実力者が講義】

  • 2026/08/24
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都立看護専門学校 小論文 社会人入試ダメな例

前回は、小論文の基礎ルールとして100個のNG例を挙げた。

しかし、本番はそんなに甘くない。

「主語がない文を一つ直しました」

「考えるを削りました」

「一文を少し短くしました」

そんなチョンチョン添削を何十回受けても、1200字を書かせた瞬間に全部バレる。

なぜなら、小論文は一文だけ採点される試験ではないからだ。1200字全体で、主語と述語、目的語、助詞、文と文の接続、段落と段落の接続、構成、表現の重複、設問への対応まで全部見られる。

今回は、ネット上や学校の添削で普通に見かけるような「本人だけは書けているつもり」の答案を作った。

わざと小学生レベルの誤字を入れたわけではない。

「です・ます」と「だ・である」を混ぜるような、さすがに社会人受験生でも気づくものも入れていない。

もっと厄介なやつだ。

文章として読めそうに見える。しかし、受験小論文として分解するとアウトだらけ。

こういう答案を徹底的に切る。


想定問題

「社会人としての経験を通して学んだことについて、具体的な経験を挙げて述べなさい」


ダメ答案

私は介護職として働いた経験から、コミュニケーションの大切さについて考えるようになった。介護施設には認知症やADLが低下した高齢者など、さまざまな利用者が生活しているため、利用者一人ひとりに合ったコミュニケーションが必要である。コミュニケーションを行うことで利用者の気持ちを理解でき、信頼関係を築くことができると考えられる。私は利用者に寄り添ったコミュニケーションを行うことが重要であると考える。

以前、認知症の利用者が夕方になると何度も「家に帰りたい」と訴えることがあった。私は最初のうちは「もう少ししたら夕食ですよ」と伝えていたが、理解してもらうことができず、同じ言葉を繰り返していた。その日は何度声を掛けても落ち着かなかったため、ゆっくり話を聞くことにした。すると、昔住んでいた家や家族について話し始め、徐々に落ち着いてくれた。その後も不安そうな時には積極的に声を掛けるようにして、話を聞いてあげたことで帰宅願望も少なくなった。コミュニケーションを通して相手の思いを理解することで、不安を軽減できるのではないかと思う。また、表情や仕草など非言語的コミュニケーションも大切である。私は利用者の立場になって考えることで、その人らしさを尊重した介護ができると考える。

介護施設では職員同士のコミュニケーションも重要である。職員同士でコミュニケーションを取ることで、利用者の情報共有ができ、より良い介護につながると考えられる。以前、利用者が食事をほとんど食べないことがあり、他の職員に相談した。その利用者は以前から食事量が少なく、ADLも低下していた。看護師に相談してもらい、食事形態について検討してもらったことで少しずつ食べれるようになった。私は自分だけで判断せず、周囲に相談することも重要であると感じた。また、コロナ以降は感染対策も重要になっており、職員同士で情報共有する必要もある。医療現場ではチーム医療が重要であり、看護師は医師やリハビリ職、介護士などさまざまな職種と連携する必要がある。

以上より、私は社会人経験からコミュニケーションとチームワークの大切さを学んだ。患者に寄り添うためには患者の思いを理解し、多職種とコミュニケーションを取りながら看護を行うことが必要である。今後は患者一人ひとりの気持ちに寄り添い、安心してもらえる看護を行える看護師になりたいと考える。


では、切る

この答案を学校の先生や実力のない小論文講師へ持っていくと、おそらく、

「具体例が書けています」

「介護経験を生かせています」

「看護師につながっています」

この程度で返ってくる。

だから

実力が1ミリたりともつかない

そんなものは添削ではない。

文章を読んで感想を言っているだけだ

受験小論文なら、主語、述語、目的語、助詞、品詞、接続、段落構成まで全部見る。

一文目からやる。


1文目

私は介護職として働いた経験から、コミュニケーションの大切さについて考えるようになった。

❌「考えるようになった」

初手からアウト。

設問は、

「社会人経験を通して学んだこと」

である。

だったら、

学んだことを書け。

「考えるようになった」などという思考過程を聞いていない。

考えた内容を書け。

さらに、

「コミュニケーションの大切さ」

この時点ですでに抽象的すぎる。

何が大切なのか。

何のために必要なのか。

どういうコミュニケーションなのか。

何も分からない。

「コミュニケーションは大切」

こんなものは意見ではない。

誰でも知っている。


2文目

介護施設には認知症やADLが低下した高齢者など、さまざまな利用者が生活しているため、利用者一人ひとりに合ったコミュニケーションが必要である。

❌「認知症やADLが低下した高齢者」

まず並列がおかしい。

「認知症」は疾患。

「ADLが低下した」は状態。

次元が違う。

何となく医療用語を並べれば専門的に見えると思っているのか。

さらに、

❌「ADL」

ADLとは何だ。

読み手に勝手に分かれというのか。

ADLには医療分野以外でも別の略語が存在する。

コンピュータシステム関連の用語かもしれない。

受験小論文で略語を当たり前のように放り込むな。

使いたいなら、

「日常生活動作(ADL)」

などと最初に説明する。

これが基礎だ。

そして、

❌「利用者一人ひとりに合ったコミュニケーション」

宇宙語

何が「合った」のか。

声量か

言葉遣いか

説明方法か

話す時間か

非言語的な方法か

書き手の頭の中で勝手に完成しているだけである。


3文目

コミュニケーションを行うことで利用者の気持ちを理解でき、信頼関係を築くことができると考えられる。

❌コミュニケーション
❌利用者
❌気持ち
❌信頼関係
❌考えられる

抽象語祭り

しかも、直前の文で「コミュニケーション」

またこの文でも「コミュニケーション」

同じ表現を近接した文で繰り返すな。

文章力がないから、覚えた単語を何度も使っているだけに見える。

さらに、

「理解でき」

「築くことができる」

❌「できる」の連続

最後は、

❌「考えられる」

誰が考えているんだ?

この答案を書いているのは誰だ?

あなたである。

あなたの社会人経験について、あなたの意見を書いている。

なぜ急に他人事になった。

受験小論文で、

「~と考える」

「~と考えられる」

「~と思う」

「~と感じる」

を連打する答案は本当に多い。

思考した動作などいらない。中身を書け。


4文目

私は利用者に寄り添ったコミュニケーションを行うことが重要であると考える。

また、

❌コミュニケーション

三文連続レベルで出ている

語彙がない

表現を変える能力もない

さらに、

❌「寄り添ったコミュニケーション」

出た。

看護受験生が大好きな「寄り添う」

何をすることが「寄り添う」なのか?

説明できるのか?

面接官から、

「あなたのいう寄り添うとは具体的に何ですか」

と聞かれたらどう答える?

「相手の気持ちを理解することです」

では、さらに聞かれる。

「では相手の気持ちをどのように理解しますか」

詰む。

小論文に曖昧な言葉を書けば、それは面接で自分の首を絞める材料になる。

「寄り添う」は万能ワードではない。

中身がなければただの逃げ言葉

そして最後は、

❌「重要であると考える」

また「考える」

何回やる?


ここまでたった4文

すでに、

❌考える
❌ADLの説明なし
❌次元の異なる並列
❌宇宙語
❌抽象表現
❌コミュニケーションの反復
❌「できる」の反復
❌考えられる
❌寄り添う
❌考える再登場

これだけ出ている。

これを、

「内容はいいですね」

で返す講師がいるなら、小論文指導から離れた方がいい。所詮、受験時代に小論文で受験したことのないレベルの講師だ。そこらの高校生よりも実力がない講師どもだ。全くお話にならない。


5文目

以前、認知症の利用者が夕方になると何度も「家に帰りたい」と訴えることがあった。

❌会話文。

小論文に、

「家に帰りたい」

と、そのまま会話を書いている。

作文ではない

小説でもない

実習記録でもない

受験小論文だ。

利用者が帰宅を繰り返し希望した、などと論述すればよい

いちいち会話を再現する必要はない

受験生は実体験を書き始めると、急に小説家になる

やめろ


6文目

私は最初のうちは「もう少ししたら夕食ですよ」と伝えていたが、理解してもらうことができず、同じ言葉を繰り返していた。

❌また会話文。

「もう少ししたら夕食ですよ」

いらない。

❌「理解してもらう」

授受表現。

禁止。

さらに、

誰が理解できなかったのか。

利用者だ。

しかし文頭の主語は、

「私は」

である。

文章の主体が、

私は伝えた

利用者が理解できなかった

私は繰り返した

と移動している。

一文の中で主語が行ったり来たりしている。

分からない。

「読み手なら分かる」ではない。

分からない文章を書いた時点でアウト

読み手に補完させるな。

それに会話文は作文になる!


7文目

その日は何度声を掛けても落ち着かなかったため、ゆっくり話を聞くことにした。

❌主語がない。

「声を掛けた」

誰が?

私だろう?

「落ち着かなかった」

誰が?

利用者だろう?

「話を聞くことにした」

誰が?

私だろう?

一文の中に、


利用者

が隠れている。

なのに主語ゼロ

これでは分からない。

文章を書いている本人だけが理解している。

典型的な宇宙文章である

受験小論文は行間を読ませる試験ではない。

目の前にロボットがいると思え。

主語を書け

8文目

すると、昔住んでいた家や家族について話し始め、徐々に落ち着いてくれた。

❌また主語がない

誰が話し始めた?

利用者。

誰が落ち着いた?

利用者。

前文の最後に明示されていた主語は何だ。

そもそも前文に主語すらない。

だから、省略ルール以前の問題。

そして、

❌「落ち着いてくれた」

また授受表現。

利用者があなたのために落ち着いて「くれた」のか?

違う。

日本語の意味まで変わっている。

それにもっと重症な単語がある。

利用者ってなんだ?どこの何の利用者だ?

その介護現場で使うからといって、さも当たり前のように小論文で使うのは禁止だ


9文目

その後も不安そうな時には積極的に声を掛けるようにして、話を聞いてあげたことで帰宅願望も少なくなった。

❌主語なし

誰が声を掛けた?

誰が話を聞いた?

私。

誰の帰宅願望が減った。

利用者

また一文の途中で主体が変わる。

さらに、

❌「話を聞いてあげた」

授受表現。

完全アウト。

「~してあげる」は上から目線にもなる。

そして、

❌「帰宅願望も」

何に対する「も」だ。

その前に何か別のものが減ったのか。

ない。

「も」をリズムで使うな。

助詞には意味がある。


10文目

コミュニケーションを通して相手の思いを理解することで、不安を軽減できるのではないかと思う。

また出た。

❌コミュニケーション

もう何回目だ。

そして、

❌相手の思い
❌不安
❌軽減
❌ではないか
❌思う

この一文、全部ぼんやりしている。

「相手の思い」って何だ?

「不安」は誰の不安だ?

何をしたから軽減したんだ?

さらに、

「ではないか」

疑問形

「思う」

感想

自分の主張なのに、なぜ最後まで逃げる。

小論文は、

「私はこう主張する」

と明確に論述するものだ。

「~ではないかと思う」

など二重にぼかすな


11文目

また、表情や仕草など非言語的コミュニケーションも大切である。

❌「また」

何と何を並列している?

前文は、

「話を聞くことで不安を軽減できる」

という内容。

突然、

「非言語的コミュニケーションも大切」

話が飛んだ。

さらに、

❌コミュニケーション

また出た。

そして、

❌「も」

何に追加しているのかを明確にしろ。

「言語的コミュニケーションに加えて非言語的コミュニケーションも」という構造なら分かる。

しかし、この答案では言語的・非言語的の対比を設定していない。

書き手の頭の中だけで成立している。


12文目

私は利用者の立場になって考えることで、その人らしさを尊重した介護ができると考える。

強烈。

❌利用者の立場になって考える
❌その人らしさ
❌尊重
❌介護ができる
❌考える

看護・介護系の抽象語を全部詰め込んだだけ。

「その人らしさ」

とは何だ。

この答案の中で定義したか。

していない。

読み手へ説明なし。

全く分からない。

また面接で突っ込まれる。

「あなたのいうその人らしさとは何ですか」

答えられるのか。

「患者一人ひとりに合わせることです」

では、

「何をどう合わせるのですか」

で終了。

書けない言葉は使うな。説明できない言葉はもっと使うな。


第2段落をまとめる

この段落、本来なら認知症利用者との経験を一つ述べればいい。

ところが、

帰宅希望

会話

話を聞く

不安

寄り添う

思い

非言語的コミュニケーション

その人らしさ

どんどん増えている。

これを論述とは言わない。

思いついた看護用語を順番に並べているだけ。


13文目

介護施設では職員同士のコミュニケーションも重要である。

また、

❌コミュニケーション。

一段落目から何回使った。

さらに、

❌「も」

一段落目の利用者とのコミュニケーションに加えて、という意味なのだろう。

しかし、そもそも文章の冒頭で、

「私は二つについて述べる」

と構成を設定していない。

だから突然二つ目の話が始まった。

これがナンバリングをしない初心者の文章である。

読み手に、

「ああ、今から二つ目なんだな」

と気づかせるな。

最初から示せ。


14文目

職員同士でコミュニケーションを取ることで、利用者の情報共有ができ、より良い介護につながると考えられる。

❌コミュニケーション。

前文にも書いた。

直近二文で連続。

文章表現を知らないのか。

さらに、

❌「情報共有ができ」

何の情報だ。

疾患?

食事量?

排泄?

行動?

薬?

状態変化?

全部読み手任せ。

❌「より良い介護」

何が「より良い」のか。

どこと比較して「より」なのか。

宇宙語

そして、

❌「考えられる」

また逃げた。


15文目

以前、利用者が食事をほとんど食べないことがあり、他の職員に相談した。

前半の主語は、

「利用者が」。

後半、

「他の職員に相談した」

誰が?

主語が変わっている。

なのに書いていない。

分からない。

「文脈で分かる」は言い訳

受験小論文では明示するべき


16文目

その利用者は以前から食事量が少なく、ADLも低下していた。

❌ADL

また説明なし

最初に説明していないから、ここで二回目に出てもアウト。

「みんな知っているでしょ」は通用しない。

ADLが何なのか書け。

そして、

❌「食事量が少なく、ADLも低下」

また「も」

何と何の追加関係なのかを考えて使っているのか。

さらに、食事量の低下と日常生活動作の低下の関連も、この文章では説明されない。

何となく「状態が悪かった」感を出したいだけに見える。


17文目

看護師に相談してもらい、食事形態について検討してもらったことで少しずつ食べれるようになった。

これは酷い。

❌「相談してもらい」

誰が誰に相談してもらった。

❌「検討してもらった」

誰が誰に。

授受表現連打。

さらに、

❌「食べれる」

ら抜き言葉。

正しくは、

「食べられる」。

そして、

「少しずつ食べられるようになった」

誰が?

利用者。

主語なし

一文に、

授受表現×2
主語不明
ら抜き言葉

全部乗せ。これはひどすぎる。


18文目

私は自分だけで判断せず、周囲に相談することも重要であると感じた。

❌「自分だけで判断せず」

何について判断する。

目的語なし。

❌「周囲」

誰だ?

看護師か。

介護職か。

管理者か。

家族か。

❌「も」

何に追加している。

❌「重要であると感じた」

感じた。

また感想。

「重要である」で終われ。


19文目

また、コロナ以降は感染対策も重要になっており、職員同士で情報共有する必要もある。

来た。

❌コロナ。

コロナって何だ。

コロナビールの話か。

太陽のコロナか。

新型コロナウイルス感染症を意味しているなら、そう書け。

日常会話で「コロナ」と言って通じるから、小論文でも通じると思うな。

それがど素人の文章だ。

そして、

❌「以降」

いつ以降?

2020年?

日本国内で感染が確認されて以降?

世界保健機関が何かを宣言して以降?

時間軸が雑。

さらに、

❌感染対策「も」
❌必要「も」ある

また「も」の連発。

完全にリズムで書いている。

そしてもっと重大なのは、

食事の話をしていたのに、なぜ突然コロナが出てくる。

文章がつながっていない。

感染対策を語りたくなったから入れただけ。

削除。


20文目

医療現場ではチーム医療が重要であり、看護師は医師やリハビリ職、介護士などさまざまな職種と連携する必要がある。

突然、

❌医療現場
❌チーム医療
❌看護師
❌医師
❌リハビリ職
❌介護士
❌連携

新しい言葉が大量発生。

この人は介護職としての社会人経験を書いていたはずだ。

なぜ突然、一般論のチーム医療講義が始まる。

さらに、

医師
リハビリ職
介護士

三つ並べたから形だけは収まっている。

しかし「リハビリ職」とは何だ。

理学療法士か

作業療法士か

言語聴覚士か

勝手な略称を使うな。

「介護士」も資格名称として何を指しているのか曖昧。

介護福祉士なのか

介護職員一般なのか

用語を雑に扱うな


第3段落をまとめる

職員同士の協力について書くはずだった。

ところが、

コミュニケーション

情報共有

食事

ADL

相談

コロナ

感染対策

チーム医療

多職種連携

どこへ行くんだ。

一本道どころか交差点だらけ。

これを、

「いろいろな視点から書けています」

などと褒める講師がいたら最悪だ。

いろいろ書けばいいのではない。

一つの主張を論理的に積み上げるのが小論文だ。


21文目

以上より、私は社会人経験からコミュニケーションとチームワークの大切さを学んだ。

ここで初めて、

「コミュニケーション」

「チームワーク」

という二本柱が明確になる。

遅い。

1200字の最後まで読んで初めて構成が分かる文章を書いてどうする?

最初に示せ。

だからナンバリングが必要なのだ。

「以下、二つ述べる」

「最初に~についてだ」

「次に~について述べる」

これだけで読み手は迷わない。

初心者ほどこれをしない。

自分の頭の中では構成が分かっているからだ。

読み手は知らない。


22文目

患者に寄り添うためには患者の思いを理解し、多職種とコミュニケーションを取りながら看護を行うことが必要である。

もう全部入り。

❌患者
❌寄り添う
❌患者の思い
❌多職種
❌コミュニケーション
❌看護

看護受験生が好きな単語を全部詰め込んだだけ。

「寄り添う」とは何だ。

「患者の思い」とは何だ。

説明していない。

さらに、本文では介護施設の利用者について書いていた。

結論になった瞬間、

「患者」

に変わった。

対象まで変わっている。

そして「多職種」。

本文の最後で突然出して、そのまま結論へ持ってきただけ。

論じていない内容を結論へ入れるな。


23文目

今後は患者一人ひとりの気持ちに寄り添い、安心してもらえる看護を行える看護師になりたいと考える。

❌今後

いつから?

❌患者一人ひとり

テンプレート

❌気持ちに寄り添う

また「寄り添う」

短い範囲で二回

❌安心してもらえる

授受表現

❌看護を行える看護師

「看護」「看護師」の近接

表現が稚拙

そして最後は、

❌「考える」

最初から最後まで「考える」から離れられない。

さらに致命的

設問は、

「社会人経験から学んだこと」

である。

最後は、

「どんな看護師になりたいか」

に変わっている。

問いに答えろ。

看護学校の小論文だから、最後を看護師志望動機にすればいいと思っている受験生が多すぎる。

問題文を読め。

聞かれていないことを書くな。


この答案、何個アウトがある?

数えるのも面倒なくらいある。

❌「考える」「考えられる」「思う」「感じる」の乱用
❌主語が消える
❌一文の途中で主体が変わる
❌目的語が消える
❌授受表現
❌会話文
❌ら抜き言葉
❌説明なしのADL
❌説明なしのコロナ
❌曖昧な「寄り添う」
❌曖昧な「その人らしさ」
❌「コミュニケーション」の異常な反復
❌「も」を意味なく使う
❌「また」で無理やりつなぐ
❌突然コロナ
❌突然チーム医療
❌突然多職種連携
❌起で構成を示さない
❌ナンバリングなし
❌段落同士が弱い
❌結論で新しい内容を増やす
❌最後は設問から逸脱

これでも一部である。


さらに「である」の連続も見る

受験生によくあるのが、

コミュニケーションは重要である。
信頼関係も必要である。
チーム医療も重要である。

全部「である」。

文法的に間違っていない?

そんな話をしているのではない。

同じ文末表現を何度も繰り返すな。

文章表現の幅がない。

「~である」を使えば小論文になると思っている典型。

「だ・である調に統一する」と、

「全部を『である』で終わらせる」

は全く違う。

これも学校の先生がほとんど指摘しない。


「コミュニケーション」の繰り返しも同じ

今回の答案では、

コミュニケーション
コミュニケーション
コミュニケーション
コミュニケーション
コミュニケーション

と何度も出てくる。

本人は、

「テーマが一貫している」

と思っているかもしれない。

違う。

単に語彙がない。

同じ名詞を直近の数文で連続使用すれば、文章は幼くなる。

「コミュニケーション」という言葉を使わずに、その内容を説明できるか。

それが文章力だ。


主語を徹底的に追え

例えばこの文。

その日は何度声を掛けても落ち着かなかったため、ゆっくり話を聞くことにした。

主語を書き出す。

声を掛けた
→私

落ち着かなかった
→利用者

話を聞いた
→私

一文の中で、


利用者

である。

主語が一つもない。

こんな文章を、

「自然な日本語だから大丈夫」

などと言う講師がいる。

自然かどうかなんてどうでもいい。

受験小論文で減点されない文章かどうかを見ろ。


同一主語が続く場合も同じ

私は利用者に声を掛けた。
(私は)話を聞いた。
(私は)職員へ相談した。
私は看護師へ報告した。

これなら、

一文目 私は
二文目 (私は)
三文目 (私は)
四文目 私は

となる。

四文目も同一主語なら主語を復活させる。

しかし、ここで終わる講師も甘い。

そもそも、

「私は~した」

が四文連続している時点でおかしい。

行動記録になっている可能性が高い。

私は声を掛けた。

私は聞いた。

私は相談した。

私は報告した。

これを小論文だと思うな。

主語省略のルールを守っただけでは論理的な文章にはならない。

構成そのものを疑え。


文と文がつながっているか

例えば、

利用者は食事を摂取しなかった。また、コロナ以降は感染対策も重要である。

「また」と書いてある。

だから何だ。

食事とコロナ感染対策に何の並列関係がある。

ない。

接続詞があるからつながっているのではない。

意味がつながっているから接続詞が使える。

順番が逆だ。


段落と段落も同じ

起で、

「コミュニケーションについて述べる」

とだけ書く

承一で、

認知症利用者

承二で、

職員同士の協力

結論で、

コミュニケーションとチームワーク

これでは承二が突然現れる

起で二つの内容を設定していないからだ。

そして結論では、

多職種連携
寄り添う看護
安心

まで追加

完全に散らかっている。

1200字の小論文は、一段落ごとに別の記事を書くものではない。

起から結論まで一本の文章だ。


これがど素人講師の「内容はいいですね」の正体

介護経験がある

認知症利用者のエピソードがある

職員との協力経験もある

だから、

「内容はいい」

とテキトーに言う。

違う。

内容を見る前に、

主語はどこだ?

述語は何だ?

目的語はあるか?

品詞は対応しているか?

接続詞は正しいか?

前文を受けているか?

前段落を受けているか?

同じ表現を繰り返していないか?

略語を説明したか?

専門用語を説明したか?

設問へ答えているか?

全部見る。

そこまで見て初めて添削である。

赤ペンで二、三か所直して、

「もっと具体的に」

「あなたらしさを出しましょう」

「よく書けています」

そんなものは添削ではない。

ただのおっさんどもの感想だ。


本番に先生はいない

これが最も重要である。

練習では先生が直してくれる。

しかし、本番は一人だ。

自分で、

「この文の主語が消えた」

「ここは前文と主語が違うから省略できない」

「この『も』は何に対する追加だ」

「この『また』は並列になっていない」

「ADLを説明していない」

「コロナでは何を指すか分からない」

「コミュニケーションを三回使っている」

「ここで突然多職種連携を出している」

「結論で新しい話を書いている」

と気づかなければならない。

ここまで自力で見抜けるようになって、初めて受験小論文を書ける。


甘い添削では一生直らない

「意味は伝わります」

そんな基準で見ていたら一生上達しない。

伝わるかどうかではない。

減点される余地があるかどうかだ。

主語が曖昧なら直す

目的語が曖昧なら直す

用語が曖昧なら直す

接続が弱ければ直す

段落がつながらなければ組み直す

設問から一ミリでもずれれば戻す

徹底的にやる

それが受験小論文の対策である。

小論文を甘やかすな

受験生も甘やかすな

1200字全部を解剖するように!

小論文を本気で変えたい方へ

今回紹介した100個は、受験小論文の基礎ルールのほんの一部である。

「自分もやっているものが結構あった」

という方は、そのまま過去問を何十題解いても同じミスを繰り返す。

添削で直してもらった文章を書けるようになることと、試験会場で自分一人の力で1200字を書けることは全く違う。

本番では横に学校の先生も予備校講師もいない。

自分で主語と述語を確認し、文と文をつなぎ、段落を組み立て、設問から外れずに最後まで書き切らなければならない。

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