都立病院 看護師・助産師採用の二次募集で内定|20代後半・30代でも諦める必要はない!東邦大学医療センター大森病院と比較してどちらを選ぶべきか

  • 2026/07/19
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東京都立病院機構の看護師・助産師採用試験において、2次募集から内定者が出ました‼️

現在は、都立看護専門学校へ進学すれば、そのまま都立病院へ就職できるような時代ではありません。都立看護専門学校の学生であっても、東京都立病院機構の採用試験で不採用になる方が大多数います。学校名だけで採用されるわけではなく、成績、実習評価、経歴、エントリーシート、面接、志望度などを含めて総合的に選考されるからです。

今回内定した方も、決して年齢面だけを見れば有利な条件ではありませんでした。それでも、2次募集から都立病院の内定を獲得しています。

20代後半でも、30代でも、最初から諦める必要はありません。

「社会人経験があるから大学病院は無理」「30代の新卒看護師は公的病院しか受からない」「2次募集は余った枠だから簡単に受かる」と勝手に決めつけている方がいますが、すべて間違いです。年齢だけで結果が決まるのであれば、今回の内定は出ていません。

社会人経験者には、現役生とは異なる経歴があります。職歴、退職理由、看護師・助産師を目指した理由、学校へ進学するまでの過程、年下の先輩から指導を受けることへの適応性など、確認される範囲も広くなります。しかし、その経歴を不利なものとして隠すのではなく、これまで何を経験し、なぜ看護職を選び、これから何を目指すのかを一つの流れとして説明できれば、社会人経験は弱点だけではありません。

実際、私のところでは20代後半や30代の受験生も、都立病院だけでなく大学病院へ内定しています。

都立病院の2次募集は簡単なのか

2次募集と聞くと、「1次募集で定員が埋まらなかったのだから、誰でも受かるのではないか」と考える方がいます。

しかし、募集回数が後ろになるほど、残っている配属枠や採用人数は限られます。応募者が減ったとしても、採用人数まで減れば、むしろ高倍率になります‼️

東京都立病院機構の看護師・助産師採用では、適性検査と個別面接が行われます。また、採用予定人数や募集対象は選考回によって変わり、採用状況によっては助産師の後半日程が実施されない場合や、配属対象から外れる病院もあります。つまり、後から受験すれば簡単になるという制度ではありません。

2次募集では、「なぜ1次募集ではなく、この時期に応募したのか」「すでに他院から内定を得ているのか」「都立病院へ本当に入職する意思があるのか」まで含めて見られます。

今回の内定は、単に枠が余っていたから出たものではありません。

すでに東邦大学医療センター大森病院にも内定

今回の方は、都立病院に内定する前に、東邦大学医療センター大森病院からも内定を得ていました。

そのため、次に出てきたのが、

都立病院と東邦大学医療センター大森病院のどちらへ就職するべきか

という問題です。

せっかく二つの病院から内定を得たのだから、簡単には決められません。自宅からの距離、給与、寮、希望病棟、教育制度、病院の知名度、将来のキャリアなど、考えることは山ほどあります。

しかし、私が同じ立場なら、速攻で大学病院を選びます。

すべての人に大学病院が合うという意味ではありません。本人が何を学びたいのか、どの領域へ進みたいのかによって答えは変わります。それでも今回の方については、東邦大学医療センター大森病院を選ぶべきだとストレートに伝えました。

都立病院へ就職しても公務員ではない

まず知っておかなければならないのは、現在の都立病院職員は地方公務員ではないということです。

都立病院は2022年に地方独立行政法人東京都立病院機構へ移行しました。現在は14病院が一つのメディカルグループとして運営されており、職員の身分は地方独立行政法人の法人職員です。

都立病院に就職すれば、東京都の公務員になれると思っている方は、いまだに少なくありません。しかし、現在の採用は「地方独立行政法人東京都立病院機構職員」であり、非公務員です。公式の採用情報でも、地方独立行政法人職員は非公務員と明記されています。

もちろん、公務員ではなくなったから福利厚生がすべて悪くなったという単純な話ではありません。東京都職員共済組合の健康保険・厚生年金保険、東京都人材支援事業団などの制度は残っています。

しかし、

都立病院=東京都の公務員として一生安泰

という昔のイメージだけで選ぶのは危険です。

組織の身分も、経営の仕組みも、すでに変わっています。

都立病院で今後起こり得ること

1.病床数の削減と診療機能の再編

都立病院機構の経営を考えたとき、今後避けて通れないのが病床機能の再編です。

病床稼働率が低い病院や病棟については、ベッド数の削減、診療科の縮小、病棟の統合、特定機能への集約が進む可能性があります。

病床を減らすこと自体が、直ちに医療の質の低下を意味するわけではありません。問題は、減床後にどのような患者を受け入れ、どのような人員配置にするかです。

利益を確保するために重症患者や医療必要度の高い患者を重点的に受け入れる一方、看護師の配置が十分に増えなければ、看護師一人あたりの負担は大きくなります。

患者数が減ったとしても、患者一人あたりに必要な観察、医療処置、記録、退院支援、多職種との調整が増えれば、仕事が軽くなるとは限りません。

また、自分が希望していた診療科や病棟が将来も同じ形で残る保証はありません。

例えば、小児科病棟が他病棟へ統合される、専門病棟が混合病棟へ変わる、手術件数や患者数に応じて病棟編成が変更されるといった可能性があります。

小児看護、周産期看護、がん看護、救急看護など、特定領域で経験を積みたい人にとっては、経営方針による病棟再編がキャリアへ影響することもあります。

2.14病院を一体運営する組織だからこその異動

都立病院機構は14病院を一つのグループとして運営しています。採用後は一つの病院へ配属されますが、法人内の他病院へ異動する可能性があります。実際、機構の採用情報にも、採用後の人事異動によって他病院へ異動する場合があると記載されています。

「自宅から近いから都立病院を選ぶ」という方もいるでしょう。

しかし、最初の配属先が近くても、将来も同じ病院へ勤務し続けられるとは限りません。経営上の人員配置、欠員、本人の育成、病院機能の再編などによって、自宅から遠い都立病院へ異動する可能性があります。

東京都内だからどこでも近いと思ったら大間違いです。

多摩地域から区東部、区東部から多摩地域へ移動することになれば、通勤時間は大幅に変わります。夜勤のある看護師にとって、通勤時間の増加は体力面にも生活面にも直接影響します。

3.経営赤字と効率化の追求

都立病院は、感染症、災害医療、精神医療、小児・周産期医療など、採算だけでは維持しにくい行政的医療を担っています。東京都立病院機構の定款にも、行政的医療を安定的かつ継続的に提供することが法人の目的として明記されています。

したがって、一般企業の赤字と全く同じ視点だけで評価することはできません。

それでも、就職先を選ぶ看護師にとって、巨額の赤字を無視することはできません。手元の2025年度資料では、医業損益は611億円の赤字、個室利用の促進などを含めても最終損益は114億円の赤字となっており、依然として厳しい経営状況です。

赤字が続けば、当然、法人全体で効率化が求められます。

  • 病床稼働率の改善

  • 病棟の統合

  • 人員配置の見直し

  • 物品費の削減

  • システムの共通化

  • 残業時間の削減

  • 診療機能の集約

  • 病院間の役割分担

こうした動きが進みます。

効率化そのものが悪いわけではありません。しかし、仕事量を十分に減らさないまま、数字上の残業時間だけを減らそうとすれば、現場へしわ寄せがいきます。

現在でも、都立病院で働く看護師からは、実際の仕事量と時間外勤務の申請に差があるという声が届いています。すべての病院・病棟が同じ状況とは限りませんが、残業削減の号令だけで看護業務が消えるわけではありません。

4.電子カルテや業務の標準化

都立病院機構では、14病院を一体的に運営するため、電子カルテや業務システムの統一、標準化が進められています。

これまで各病院では、医師や医療従事者が使いやすいよう、独自機能を追加したシステムを利用してきました。しかし、病院ごとに異なるシステムを維持すれば、導入費、保守費、更新費が膨らみます。

そこで法人全体として共通システムへ統一すれば、経営上は効率的です。

一方、各病院の診療特性に合わせて作られていた機能が削られれば、現場では以前より使いにくくなる可能性があります。入力手順が増える、必要な情報へたどり着くまで時間がかかる、病棟独自の運用ができなくなるといった問題も起こり得ます。

看護師にとって電子カルテは、単なる事務作業の道具ではありません。

観察した患者の状態、実施した看護、患者の反応、医師への報告、看護計画の修正を記録する重要なシステムです。使い勝手の悪化は、記録時間や残業時間にも影響します。

法人全体の効率化と、医療従事者にとっての使いやすさが必ずしも一致するとは限りません。

東邦大学医療センター大森病院を選ぶ理由

今回、私が東邦大学医療センター大森病院を勧めたのは、単に「大学病院のほうが有名だから」ではありません。

本人が、より高度な症例を経験し、専門性の高い看護を学びたいと考えていたからです。

大学病院、特に特定機能病院では、高度急性期医療、先進的治療、難治性疾患、複数の併存疾患を抱える患者など、一般病院では経験しにくい症例へ関わる機会があります。

看護師に求められるのも、単なる声かけや身の回りの援助だけではありません。

患者の病態を理解し、治療による変化を観察し、異常を早期に発見し、根拠をもってアセスメントする力が必要です。より専門性の高い看護師を目指すのであれば、どのような患者や治療へ関われるかは極めて重要です。

認定看護師、専門看護師、特定行為研修、看護研究、学会発表などへ進みたい人にとっても、大学病院の教育・研究環境は大きな魅力になります。

東邦大学大森病院は大規模大学病院としての症例がある

東邦大学医療センター大森病院は、東邦大学の本院にあたる大規模大学病院です。

本院には多くの診療科が集まり、高度急性期医療から専門的治療まで幅広く行われています。複雑な病態を抱える患者や、複数の診療科が関わる症例も多く、看護師としての観察力と判断力を磨く機会があります。

本人が、

  • 高度急性期医療を学びたい

  • 重症患者の看護を経験したい

  • 専門領域を深めたい

  • 認定・専門看護師を目指したい

  • 看護研究や学会発表へ進みたい

と考えているなら、大学病院を選ぶ理由は十分にあります。

病院経営の安定性も無視できない

病院経営が安定していれば、最新医療機器への投資、人員の補充、研修制度、賞与などを維持しやすくなります。

東邦大学医療センター大森病院は、東邦大学の本院として患者数や手術件数が多く、大学法人にとって中心的な病院です。大森病院単体は、いわば「ドル箱」となる病院です。

もちろん、病院経営が黒字であれば、看護師の働きやすさが自動的に保証されるわけではありません。大学病院には大学病院の忙しさがあり、重症患者が多ければ、看護師に求められる知識や業務量も増えます。

それでも、

  • 医療設備を更新できる

  • 必要な人員を採用できる

  • 専門教育へ投資できる

  • 高度医療を継続できる

  • 賞与や処遇を維持しやすい

という点で、経営基盤は無視できません。

将来のキャリアを考えるなら、現在の知名度だけでなく、その病院が今後も医療、教育、人材へ投資できるかを見る必要があります。

都立病院を選ぶべき人もいる

ここまで大学病院を勧める理由を書きましたが、都立病院に価値がないという話ではありません。

東京都立病院機構は、14病院それぞれが異なる役割を持ち、行政的医療、高度・専門的医療、地域医療を担っています。

例えば、

  • 感染症医療

  • 精神医療

  • 小児・周産期医療

  • 災害医療

  • 島しょ医療

  • がん医療

  • リハビリテーション

  • 地域医療

など、都立病院だからこそ経験できる領域があります。

自分が学びたい専門領域と配属先の機能が一致し、法人内異動を含めて幅広い経験を積みたい人には、都立病院が合うこともあります。

都立病院と大学病院のどちらが上かという単純な話ではありません。

自分が将来どのような看護師・助産師になりたいのか、そのためにどちらの病院で何を経験するべきか

ここで判断する必要があります。

今回の方については、本人が目指す方向を考えた結果、東邦大学医療センター大森病院のほうが適していると判断しました。

20代後半・30代でも大学病院を諦める必要はない

社会人経験がある方や30代の看護学生の中には、大学病院を受ける前から諦めている方がいます。

「年齢で落とされる」

「若い新卒しか採用しない」

「都立病院や中小病院しか選べない」

そのように言う人もいます。

しかし、実際には20代後半や30代でも大学病院へ内定しています。今回の方も、都立病院の2次募集だけでなく、先に東邦大学医療センター大森病院から内定を得ています。

年齢が高くなれば、これまでの経歴を詳しく確認されるのは事実です。しかし、年齢そのものだけで不合格になるわけではありません。

社会人として働いてきた経験、看護職へ進むまでに考えたこと、学校での学び、実習で経験したこと、将来の方向性が一貫していれば、大学病院への就職も十分に可能です。

だからこそ、最初から自分で可能性を潰してはいけません。

内定を取った後の病院選びまでが就職活動

都立病院の2次募集で内定を得たことは、大きな成果です。

しかし、複数の病院から内定を得た場合、合格した喜びだけで進路を決めてはいけません。

  • どのような患者を看たいのか

  • どの診療領域を学びたいのか

  • 高度急性期医療を経験したいのか

  • 行政的医療へ関わりたいのか

  • 将来、認定・専門看護師を目指すのか

  • 看護研究や学会発表へ進みたいのか

  • 病院間異動をどう考えるのか

  • 経営状況や病棟再編の影響をどう見るのか

これらを考えて選ぶ必要があります。

病院のブランドだけで決めるのでも、家から近いという理由だけで決めるのでもありません。

今回の方には、東邦大学医療センター大森病院を勧めました。

都立病院へ内定したからこそ比較できる。大学病院にも内定しているからこそ、将来を考えて選べる。選択肢を増やしたうえで、自分に最も適した病院を選ぶことが大切です。

20代後半でも、30代でも、2次募集でも、大学病院でも、諦める必要はありません。

年齢や過去の経歴だけで、自分の限界を勝手に決める必要はないのです。


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