助産師学校の志望動機は学校では教えてくれない|「褒められた文章」が不合格になる理由
先生に見てもらって『いい志望動機ですね』と言われました。」
助産師学校を受験する方から、この言葉を何度聞いたか分かりません。しかし、その志望動機を実際に読ませていただくと、ほとんどが同じ内容です。
「命の誕生に携わりたい」「女性の一生を支えたい」「妊娠・出産を支援したい」。
もちろん間違いではありません。しかし、難関助産師学校では、それだけではほとんど差がつきません。
今回、都内近郊の助産師学校を受験する受講生から印象的な言葉をいただきました。
「こんな志望動機は初めて見ました。今まで学校では抽象的な内容でも褒められていたので、ここまで具体的に書くとは思いませんでした。」
私は、この感想こそが助産師学校受験の本質だと思っています。
多くの学校では、「文章としてきれいか」「誤字脱字がないか」という添削はしてくれます。しかし、助産師学校が本当に見ているのはそこではありません。
面接官は、「この人は助産師としてどのような視点で患者さんを見ているのか」を志望動機から読み取っています。
だから「助産師になりたい」という結論だけでは弱いのです。
なぜ助産師なのか。
なぜ看護師ではないのか。
なぜ保健師ではないのか。
その考えに至るまでの看護経験は何だったのか。
その経験から何を学び、将来どのような助産師を目指すのか。
ここまで一本の流れで説明できて初めて、「助産師としての思考」が伝わります。
これは臨床現場でも同じです。
患者さんを看護するとき、「熱があります」で終わる看護師はいません。なぜ熱が出たのか、どの情報が重要なのか、病態をどう考えるのかをアセスメントします。
志望動機も全く同じです。
「助産師になりたい」という結果だけを書くのではなく、その結論に至るまでの根拠を論理的に積み重ねる必要があります。
私は毎年、都内だけでも母子保健研修センター助産師学校、中林助産学院、日本赤十字社助産師学校、あびこ助産師専門学校、東京都立大学、昭和医科大学など、多くの助産師学校受験生の志望動機を添削しています。むしろ全国の助産師学校、大学、大学院も対応しています。
そこで毎年感じるのは、合格する受験生ほど幼稚園児レベルの内容ではなく、看護職としての思考過程を書いているということです。
助産師学校の志望動機は、作文ではありません。
面接、小論文、願書のすべてにつながる「あなた自身の看護観」を伝える文章です。
だからこそ、私は志望動機だけを単独で作ることはしません。願書、面接、小論文まで含め、一人の受験生として一貫したストーリーになるように構成しています。それが難関助産師学校で評価される、一つの大きな理由だと考えています。
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